Non-Profit Organization ODOROKI NETWORK おどろ木 ネットワーク NPO法人おどろ木ネットワークは、森と木の文化見直し、ものづくりや手仕事の知恵と創造力をもって、 |
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木の実験室 ■木の細胞 針葉樹 広葉樹 ■木の密度 一辺3センチのサイコロ状に加工した木材を水槽に入れてみました。 密度は、体積当たりの重さです。密度は樹種によって異なり、最も軽いバルサは0.17、最も重いリグナムバイタは1.23です。同じ木でも、心材と辺材、晩材と早材、アテ等、部位で異なります。木材は、細胞膜のような実質部分と空げき部分から構成されており、実質部分の密度は1.50と言われております。木材の密度と実質密度から、下記計算式によって空隙率がもとめられます。 空隙率C(%)=100(1−(木材の全乾密度/1.50)) 木材の密度は、強度的性質をはじめ、熱、音、吸湿、腐朽性等、木材の各種性質と密接な関係を持っております。 県産材の性質@
■木材の含水率と収縮・膨張 木材の全乾重量に対する含まれる水分量の割合(%)です。家具は少なくとも含水率10%以下まで乾燥させます。 ■木の調湿性 密閉した容器に材料を入れ、容器を20℃→30℃(120分)、30℃→10℃(120分)のサイクルで温度変化を与え、そのときのステンレス容器内の温度と相対湿度を調べました。 調湿性無し スギ木口の調湿性 スギ木口の調湿パネル ■木の音(木琴をつくる) 用意するもの ○木琴のスティック ○厚さ2cm 幅3cm〜5cm長さ20cm〜50cmの木材 ○のこぎり ○鉋 ○紙やすり ○隙間スポンジ 作り方 @よく乾燥したスギやマツを用意する。 A適当な寸法に切断したものを10個程度用意する。 Bこれらをそれぞれスティックで叩いてみる。 Cチューニングキッドがあれば、目標の音に近づけるように木の長さと厚さを調整する。 D短くする音が高くなり、厚さを薄くしていくと音が低くなります。 Eこのようにして、ドレミファソラシドまでつくってみましょう。 Fスポンジを2本並べ、その上に木を置いてできあがり。 木の吸音性 音が壁やパネルに入射するとき、その特性に応じて音の反射、吸収、透過が生じます。住宅の壁面ではその結果を遮音性等で評価するのが一般的で、木材は他の材料と比較して密度が小さく遮音性の高い材料とはいえません。しかし、音響素材として木材は優れた吸音特性を持っており、適度な反射と吸音が求められる映画館や劇場の壁面に使われてきました。また、バイオリンやギター等の楽器の材料としての優れた特性が科学的に立証されるようになりました。 ■木の色 光源から照明された角度と逆方向の同じ角度にはね返った光を正反射光と言いま す。正反射光は、鏡のように反射する光のことです。 逆に、正反射でなく、いろいろな方向へ拡散して反射する光を拡散光と言います。 木の色は光が木材に入射しするときその特性によって反射、吸収が生じ、薄ければ透過します。私たちの目に映る木材の色は拡散反射光です。家具や木工品を見て、色が変わったり、キラキラと深みのある光沢を放つものがあります。木材は繊維の束で出来ており、杢と呼ばれる繊維が入り組んだ部位等によく見られます。下図は木材繊維に直角方向方向ならびに平行方向に光を入射したときの拡散光を観察している様子です。このときの木材材の色の差は樹種によって異なりますが、ヒバ材はこの差が大きい樹種で、直行する部材は写真のようになります。 ■木材の透過光 木材を薄く剥ぎ、その透過光を活かした照明器具があります。ブナコ照明器具は、その暖かい色合いが人気です。 ブナ、ヒバ、スギを使った透過光の実験を紹介します。
0.2mmの厚さに調整したスライスド単板を2枚〜5枚重ね、後ろから100ワット電球で照らしました。ブナは赤系ヒバは黄系の色となり単板厚が厚くなるほど深く鮮やかな色合いになる傾向があるようです。 木材の色は暖色系が多いのは、木材成分のリグニンの働きによるもので、リグニンが500μmまでの波長の光を吸収するためと言われております。 今回の実験で使用した3種類の樹種では、ブナの透過光が特に赤く見えましたが、もっと他の樹種を調べる必要があると思います。 ■木材の光変色 木材は年月を経るごとに材色が変化していきます。紫外線や酸化が原因と言われております。家具などは塗膜の色と木材の色が重なり、ヒバ家具や漆製品は深みのある色にあがってきます。 ■木の燃焼実験 ■関連サイト 木材の比重ランキング木材図鑑 丹波年輪の里 |